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思春期ピアカウンセリングとは

思春期ピアカウンセリングとは、若者が自分自身で人生のゴールを見つけ、それを生き生きと実現しようとしていく力を育てる健康教育の手法です。

思春期の若者の性=生の健康問題として、自尊感情の低下、性交経験率の急増や経験の低年齢化が大きな社会現象となり、その結果、10代の妊娠・人工妊娠中絶・性感染症などの諸問題が顕在化しています。

しかし、権威に反発しがちな思春期の若者の特性もあり、従来の指導型・知識偏重型の健康教育では、若者の行動変容に結びつくのが難しいのが現状です。そのため、発想の転換による健康教育の在り方として、全国的に着目されているのが、同年輩の仲間同士のカウンセリング「思春期ピア(Peer:仲間)カウンセリング」の取り組みです。

思春期の若者にとって、最も身近で信頼できる存在は、親でもなく、教師でもなく、同世代に生きる価値観を共感・共有する「仲間」です。思春期共通の発達課題を達成しようとしている仲間同志の交流や共感・支持のなかで、若者は勇気や力が得られ、素直な心で態度や行動の変容が起こります。

思春期ピアカウンセラーとは

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思春期ピアカウンセラーは、日本ピアカウンセリング・ピアエデュケーション研究会のカリキュラムにより前半4日間30時間、後半2日間15時間の養成講座を受講しています。

この講座では、ピアカウンセリングの基本概念やアクティブリスニング(積極的傾聴)、感情と向き合う手法などピアカウンセリングに関する知識、「性=生」に関する知識を広く学び、実際にピアカウンセリングを実践するまでを行なっています。

思春期ピアカウンセリングの実施内容

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思春期ピアカウンセラーはピアっ子という愛称で呼んでいます。

ピアっ子たちの実践活動は、少人数グループを対象としたピアカウンセリング、多数を対象としたピアエデュケーションおよび啓発を目的としたデモンストレーションに分かれます。

実施場所は、大学や高校、中学校等に出向いて実施しています。教室で、学級単位でグループワークを中心としたピアカウンセリングを行ったり、学年単位でピアエデュケーションを行ったりと、実施校の事情や要望に合わせて活動しています。

内容は、ピアっ子がピアカウンセリングの手法を用いて、生徒たちと同世代の仲間として一緒に考えるプログラムになっています。テーマは、自分の将来について考えることや、LINEでのやりとりや友人関係について考えること、妊娠や避妊などの性について、また、エイズなどの性感染症予防について考えることなど、実施校との協議によって、幅広く対応しています。

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