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思春期ピアカウンセリングの取り組み

思春期ピアカウンセリング活動を実践していくにあたり、思春期ピアカウンセラーの養成はもちろん必要ですが、もう1つ欠かせないことは思春期保健関係者の協力です。改めて、この場を借りて感謝申し上げます。


多くの関係者にご協力いただいきながら活動をしていますが、今回、学校と地域保健の協力者からメッセージをいただきましたのでご紹介します。


本校では、平成28年度に2年生を対象とする思春期ピアカウンセリングを初めて実施しました.教師のいない教室で、大学生のピアっ子に生徒を預けることに多少の不安もあり、しばらく廊下で待機していたのですが、すぐに打ち解けた雰囲気の笑い声が聞こえ,安心しました。授業後は会議室を開放して希望者向けの「ピアルーム」を開設したところ、5名の女子生徒が来室し、恋愛や進路について楽しく相談にのってもらったそうです。翌日は「先生!昨日の授業またやってよ!」「もうピアっ子のみんなは来ないの?」と保健室まで言いに来る生徒もいました。


授業後の感想には


「人と人では違うことが当たり前で、お互いに認め合うことが大切なんだと思った。」

「将来について考えて,進路について見直そうと思った。」

「フレンドリーな空気で話ができ,抱えていた悩みが軽くなった。」


などがあり、ピアカウンセリングでなければ経験できない学びの体験になったことがわかりました。


2年生の3学期という時期も、授業の内容と生徒の発達段階が合っていたようです。今後も、自尊感情を高め,生き方について自己決定できる人へと成長していくことを願って継続的に取組みを進めていきたいと考えています。


神戸市立本多聞中学校 養護教諭 福間 莉瑛


 

宝塚健康福祉事務所管内(宝塚市・三田市)における思春期ピアカウンセリング事業の取組みをご紹介します。


当所では、平成23年度に若年出産の割合が増えたことから、管内の思春期保健の現状調査を行い,問題が非常に複雑化していることがわかりました。そこで、従来の健康教育の手法では解決が困難と考え、思春期ピアカウンセリング事業を活用した思春期保健対策に取り組むこととしました。


事業実施にあたり、各市教育委員会や養護教諭部会の方々へ、現状の聞き取りや事業説明を行うとともに、学校保健と地域保健関係者が集まる思春期ネットワーク会議を開催し,課題の共有や実施校による実践報告等を行いました。その結果、平成25年度に三田市内の高校1校からスタートして、平成28年度には管内の高校3校に増え,実施校の増加とともに、複数の学校が実施に興味を示してくださっています。思春期の問題の低年齢化もあり、中学校や小学校への展開についても検討できればと考えています。


私自身、今年度のピアカウンセラー養成講座や管内での思春期ピアカウンセリング事業の実施日にお邪魔させてもらい、ピアっ子さん達の若さと熱意に改めて刺激を受けました。自分もいつまでも若いつもりでいましたが(笑)、ピアっ子さん達を前にすると,やはりこの年代でしか思春期の若者達に伝えられないことがあるとひしひしと感じ、とても羨ましく思いました。今後も,若い皆さんにその力を充分に発揮していただけるよう環境を整えていくことが私達の役割であると思っています。

宝塚健康福祉事務所 大石 真那

 

今後とも、皆さまの思春期ピアカウンセリングに対するご理解と活動に対するご協力をよろしくお願いします。

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